「つぎの」プロジェクトが企画するトークイベント第2弾は、メディア編。武蔵境~国立周辺で地域情報を発信している5名をゲストにお招きしました。前半では、フリーペーパーやwebマガジンなど、それぞれの地域メディアの活動を紹介していただきました。

武蔵境の魅力を伝えるiisakaii。企画から取材、デザイン発注、校正まで、編集作業を担うのは現役の大学生です。毎号総入れ替え、ワークショップを経て、2カ月のインターンで制作。人とのコミュニケーションや責任感をもって仕事をする姿勢を学びますが、それを教える見木久夫さん(写真右)は一苦労だとか。それでも、学生と接点を持てることはメリットだと見木さんは言い切ります。「新しいデバイスに敏感な学生から学ぶことは多く、本業(広告代理店)にも活かせています」

「普通の主婦が地域情報をブログで発信したら、10年間で何が起こったか」を軽快なトークで紹介してくれた磯貝久美子さん(写真中央)。人気webマガジンくにたちハッピースポットの原点は、ベビーカーのスピードで歩いて発見した街のよさ、子連れで行ける素敵なお店などの国立情報を伝えるために書き始めたブログでした。現在は数々の勉強会や交流会も開催し、その活動は立体的に。リアルな場面で人々がつながり、街の魅力はさらに増していきます。

磯貝さんもライターとして参加している国立歩記は、クオリティの高さが評判。国立の老舗酒屋()せきやがスポンサー、かつて国立で地域情報誌『Donnaくにたち』を発行していた田中えり子さんが編集長。今回は、編集、デザイン、撮影など自称なんでも屋さんとして活躍する小林未央さん(写真左)がお話してくださいました。「街興しより街残しという気持ちでこの雑誌を作っています。いろいろな方がこの雑誌に関わり、国立を歩いて、観て、何かを発見してほしい」

はけ(国分寺崖線)エリアの地域雑誌き・ままは、つぎのスタッフでもある鈴木佳子さん(写真中央)らによる自主制作。移り住んだ小金井に必要な地域情報がないと感じた、子育て中のフリー編集者やライター5人で立ち上げました。年1回、きままな発行ペースですが、他のメディアと違うのは、現在30軒ほどの書店等で販売していること。前号の売上が次号の制作費。「ほぼ自分たちの原稿料は出ませんが、出版社でノルマを消化するのではない情熱をかけられる仕事。地元とのつながりもできました」

編集デザイナーの安田桂子さん(写真右)らが中心となって立ち上げた184magazine、小金井(郵便番号184)エリアの魅力を市民の手で伝えています。今回は、編集長の宇野正樹さん(写真下)もトークに参入。「編集会議が月2回もあるのに、発行は年2~3回(目標)。このダラダラ感は、自転車をゆっくり、バランスを取りながらこぐような感じ」と笑います。プロだけなら2週間もあれば作れるボリュームを、市民のペースで作る——そのプロセスを大切にしています。

レポート<後編>では、トークイベント後半のパネルディスカッションの様子をレポートします。

書いた人高丸昌子

国分寺の3㎞北(小平市)在住。子育てと激務の両立に悩み、出版社を退職してフリーの編集者&ライターに。このイベントでは受付担当。地域のことには疎いので、地域メディアのお話は刺激的でした。