iisakaiiの見木久夫さん、くにたちハッピースポットの磯貝久美子さん、国立歩記の小林未央さん、つぎのスタッフでもある184magazineの安田桂子さんとき・ままの鈴木佳子さん。この5人をゲストに、それぞれの活動についてお話いただいたあとは、会場のみなさんから付箋でいただいた質問を交えてのパネルディスカッション。参加者には、地域で活躍するメディア関係者も多く、するどい質問が活発な議論につながりました。

⇒トークイベントレポート<前編>はこちら

お互いのメディアをどう見ている?

対象エリアが重なれば、取材先のかぶりは避けられません。でも、取材者の感性によって、切り口や表現方法は変わるので、「こうきたか!」とお互い刺激になっているのだとか。

同業とはいえ、今回のイベントのようにそれぞれの話を聞く機会はなかなかありません。「もっと情報交換したり、たまにはトレードもいいかも!」「そうすれば井の中の蛙にならず、違う視点が生まれるのでは」「合同でコラボ企画ができたら面白い」などのアイデアも出ました。

5年後、10年後、街とメディアの関係はどうなる?どうしたい?

iisakaii』では、取材する学生と取材されるお店が接点をもつことで、お客さんとお店ではない新たな関係性を作ることに意味があると考えている見木さん。「これからはwebも活用して、もっと武蔵境をアピールしたい。街に来てくれる人を増やしたい」と意気込みます。

webと紙メディア、そしてワークショップなどで立体的に発信することで、住み心地よくなれば」と小林さん。磯貝さんのように、一般の主婦だった方が上手に発信するケースが増えることを考えると、「5年後10年後には自分の仕事がなくなっちゃうんじゃないかと危機感を感じる」とおどけつつ、「プロならではの目利きや編集力は、より大事になるのでは」と話します。

マスメディアの信頼性が薄れ、個人のSNSで早く正確な情報が手に入る時代。「これからは地域メディアの出番!それぞれの街の魅力を世界に発信しましょう!」と磯貝さん。行政の枠を超えて活動できる点もメリットだと指摘します。「多摩エリア全域で、大きな市を作っていいんじゃない!?」というビッグなアイデアも飛び出しました。

このエリアを知らない人に、ここの魅力を伝えるなら?

多摩エリアに住むと、緑の多さ、身近な公園などの居心地の良さに誰もが気づくのではないでしょうか。

「武蔵野台地のへりをけずってできたはけエリアには多くの遺跡があります。旧石器時代から、人はここが暮らしやすいと気づいていたのかも」と鈴木さん。

23区に行くと街の人口密度の高さに「もしここでなにかあったら」と怖くなるという安田さんは、「中央線は西に下るほど、災害リスクが下がる」と力説します。

「武蔵境は商店の人がのんびりしていて、物の売り買い以外の豊かさがある」「国立といえば大学通りの並木道だけでなく、田畑や用水の風景がある谷保も見どころ」など、みなさん日々の取材を通して、街の良さを体感されています。そんなお話も、もっともっと深掘りしてお聞きしたいところでしたが、今回はここまで。

多摩エリアには23区とは違う価値観や歴史があり、そこに住んでいる人たちも加わって街の魅力になっていることは確か。

地域メディアを通して「街の魅力=人の魅力」を伝えたい——その一心で活動を続けているみなさんの「お互いを知ってもらいたい」「豊かな暮らしができる街に」という思いは共通です。

つぎのプロジェクトでも、こうしたイベントとwebでの情報発信という立体的な活動を通じて、地域がつながるきっかけづくりをしていきます。

書いた人高丸昌子

国分寺の3㎞北(小平市)在住。子育てと激務の両立に悩み、出版社を退職してフリーの編集者&ライターに。このイベントでは受付担当。懇親会でケータリングした『中道カフェ』のキッシュがとってもおいしかったです