以前、つぎの→でお話を伺った武藤さんから、大人向けの田んぼ体験の会員を募集するので話を聞いて欲しいと連絡がありました。
くにたち農園の会の「親子田んぼ」は、毎年大人気。でも田んぼの楽しさを大人にも味わってもらいたいと武藤さんは願ってきました。そこで、今年から「大人の田圃(田んぼ)」を始めることに。
田んぼでの作業は、田植えも稲刈りもみんなの共同作業。一人ひとりの作業はシンプル。一人ひとりのペースで進めることができます。畑は幾つかの作物を並行して育てることが多いですが、田んぼで育てるのは稲だけ。一つの田んぼをみんなで作業しながら稲を育てていくことになります。
水田で、泥の中に入っての作業。自然の田んぼの泥は、パックのようにきめ細かく、実際肌もすべすべになるといいます。
身体を動かす共同作業。そして、作業の後には田んぼからの夕日を眺めながらビールで乾杯も、大人の田んぼの楽しみ方ですね。
谷保の田んぼは6月が田植えの時期。5月に種まきして、苗を育てます。田植えの後の7月、8月は草取り。秋、10月に稲刈り。天日干しして脱穀。11月には収穫祭。収穫祭では、自分たちで作ったお米をかまどで炊いて、いただきます。
「大人の田圃(田んぼ)」は5月から11月の9回のプログラム。
田んぼの作業を知らなくても大丈夫。はたけんぼのスタッフが田んぼの作業を教えてくれます。
谷保での稲作は1000年以上続いてきています。そこで、昔ながらの手で刈る稲刈り。手で刈る稲刈りなので、稲わらもしっかりと残ります。
プログラムのメニューにはありませんが、自分たちで作った稲わらを使った藁細工もできますね。
日本全体の農地ではやはり水田が一番多くて、作付面積の38%が稲。でも東京都は開発が進んでしまっていること、武蔵野台地が広がっていることから、田んぼが少なく作付面積の2%しかありません。なので、中央線沿線で国立市谷保のあたりに残っている田んぼは貴重です。
この貴重な田んぼを使って稲を作る作業を皆さんと共有したいと武藤さんは願っています。
書いた人 鈴木幹雄
武藤さんも農の作業を通じて、自分にとって気持ちのいいことを見つけました。お米は、日常的に食べていますが、なかなか作る楽しみを味わうのは都会では難しいことです。中央線沿線の貴重な田んぼでその経験を味わい、みんなで収穫の喜びを味わうことって素敵だなと思います。