2 時間と言う限られた時間でしたが、今回も話題は盛りだくさん。場づくり、地域性、働 く女性の困りごと、企業と地域の関わり方、少年スポーツの現状…。 コミュニティ運営のノウハウに溢れた時間となりました。
檀家がお寺に持ってきたおやつを再分配する民間の活動。2018年度グッドデザイン大賞受賞。家の不用品処分など、他にも活動を広げられるかもしれない。
○ こちゃっこい
野川公園で、月水木金の各日と土日のいずれか、10 時から 14 時まで活動している。 何もない「余白の時間」を子ども達に提供している。 運営費は払える人が払う。物納や手伝いでもよく、規定はない。 平日の参加者は 2 才から小 2 くらいまでが 10 名程度。 休日の参加者は大体その 1.5 倍程度で、年齢層は上がる。
中には「学校に行かない」という選択をしている子もいる。「不登校」というネガティブなイメージをなくしたい。止まり木ステッカーを配布し、子供達の居場所を可視化する活動をしている。このステッカーは、川崎市から始まり、小金井でもステッカーを貼ってもらえる場所を広げている。
ステッカーを貼ることで場所のイメージが伝わるのか、場所を運営する立場からは考えてしまう。活動の考えには賛同するが、ステッカーの掲示には難色を示すケースもある。
○ 三鷹の印刷会社文伸(ぶんしん)
職場体験や工場見学などを実施している。印刷だけではなく、活動の幅を広げたいと考えている。現状は学校が主な顧客だが、より地域での知名度を上げていきたい。
○ 働く女性の名前問題
仕事とプライベートで旧姓と現姓を使い分けている。仕事では旧姓。
地域の活動の中から仕事に繋がることもあり、その場合には現姓から認識されるので、名前が混乱しつつある。
下の名前の利用やニックネーム、屋号が便利。ロゴ化も面白いが、表記の際に問題になりそう。
○ 研究者のお仕事
技術の研究は分野が細分化されている。技術の進歩で可視光以外も映せるカメラもあり、自分たちの周囲から得られる情報も高度化している。
一つの事を掘り下げる人もいれば、それが苦手な人もいる。子供の行動を見ても、じっくり取り組むタイプもいれば、関心が次々と変わっていく飽きっぽいタイプもいる。色々なタイプがいることが面白い。
○ 綺麗にトイレを使ってくれていない問題
洋式便所で男の子が綺麗に使ってくれない。子供を叱るのがいいのか?子供に便所掃除をやらせるのがいいのか?
叱っても大抵いいことはない。
男性小便器ターゲットマークはデザインで問題を解決しようとした事例。デザインで問題解決が図れるといい。
○ しんどい中学生
不登校児は 13 万人だが、文部科学省の定義は「年 30 日以上休んでいる児童」。しんどい思いをしながら学校に通っている子はもっとずっと多いのではないかと思う。
自宅と学校以外に行く場所がなく、他の選択肢が無いのがしんどい。SNS の発展で、周りからの同調圧力がより強まり、自宅でも繋がっていなければいけない状況も。
小学生の居場所(駄菓子屋や子供食堂)となっているところは、中学生には居づらく感じる。武蔵野プレイスの地下は中高生のための良いサードプレイスとなっている。
○ 家族一丸、少年野球
少年野球チームが減少傾向にある。共働きの家庭が増えたし、土日が休みと限らないケースも。親が楽しめなければ子供も楽しめない。
チームによって運営負担の差は大きい。勝ち負けよりも子供達がどれだけ成長したかが大事。だが勝負事である以上、勝つことで運営もうまくいくことがある。
うまく運営すれば、親同士の交流も生まれ、チームワークが育つ。家族に過度な負担をかけないよう、弁当を手間のかからない「おにぎり」に統一するなど、工夫が大切。
○ サービスに慣れ過ぎている現代人
お金を介した「店」と「客」の関係に慣れ過ぎている。お金で何でも解決しようとしすぎている。客でお金を出しているという立場になると、汚したりすることに無頓着になってしまう。運営側でも、客でもない、そんな場が必要とされているのではないか。
○ ほめることは難しい
野球チームでも褒めることが大切で、頭ごなしに叱っては子供が委縮する。相手が出来ないことは出来ないと認めることが大切。自分に素直になり、照れずにほめる。口先だけでほめても子どもにはバレるので、自分の言葉で伝える。
○ 地域活動と企業
企業が地域に入りつつあるが、それぞれが活動しているので、散発的に見えてしまう。活動はどこかに収束していくのか、それとも複数の活動が並行して進むのか?
市民団体も多数あるが、外から見て同じでも、それぞれに主張がある。経済活動としては規模の利益が欲しい。多摩は仕事の単価が安い。
MAP などでそれぞれの活動が可視化されていると、自分にあった活動に加わりやすくなる。
○ 学校の独自性
日本の学校は指導要領がしっかりとしていて日本全国で同じようなカリキュラムが実施されている。日本国内の引越で転校しても、教育の継続が担保されやすいが、地域の独自色は出しづらい。
オランダでは民間が学校を立ち上げられる制度があるらしい。カリキュラムの独自性が高い。地域に密着した学習を行えるのは良いが、他の学校へ移るのは困難ということもある。
次回は2月23日(土)900から国分寺南口のD-LAND LOUNGEで予定しています。改めてお知らせしますので、ご都合の合う方はぜひお越しください。